企画展「〈文永の役750年〉異国襲来ー東アジアと鎌倉の中世ー」

鎌倉時代、東アジアは大きな変革期を迎えていました。1206年に建国されたモンゴル帝国（後の元）は、東アジア全域に勢力を伸ばし、文永11年（1274年）と弘安4年（1281年）、ついに日本へ侵攻します。この時、日本側で対応したのが鎌倉幕府でした。鎌倉幕府は元からの使者に対峙する一方で、九州の防備を固めるとともに、寺社に異国降伏の祈祷を命じ、侵攻に備えました。
 
しかし、不安定な社会の中にあっても、鎌倉と中国大陸との交流が止むことはありませんでした。二度の襲来以降も文物がもたらされ、禅僧をはじめとする多くの人々が鎌倉を訪れました。中国大陸の文化との融合によって、新たな文化が鎌倉に花開き、隆盛の時代を迎えます。
 
近年、絵巻研究の進展や、長崎県松浦市の鷹島沖に沈んだ元軍船の発見により、2度に及んだモンゴル襲来の具体的な姿が明らかになりつつあります。本展では、最新の成果に基づき、鎌倉の人々に衝撃をもたらした二度の襲来の実像に迫るとともに、当該期を経て花開いた鎌倉の文化的側面をあわせてご紹介します。

 
 
会場：鎌倉歴史文化交流館
令和5年（2023年）12月16日（土曜日）～令和6年（2024年）3月9日（土曜日）

※日曜・祝日及び年末年始（12月29日から1月3日まで）は休館となります。