学芸員がススめる!!

鎌倉アート&カルチャーMAP

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由比ヶ浜駅出発

高浜虚子の俳句や与謝野晶子の短歌。
作家の作品と一緒に由比ガ浜や長谷を巡って見ませんか?

Spot.01

高浜虚子旧居跡

「浪音の由比ヶ浜より初電車」高浜虚子句碑

由比ヶ浜駅周辺

江ノ電の由比ヶ浜駅から鎌倉へ向かってすぐの線路わきに高浜虚子が住みました。現在、旧居跡に小さな句碑があります。

甘縄神明社
【鎌倉のいはゆる谷の奥で、浪が聞える夜もあるから、信吾は海の音かと疑つたが、やはり山の音だつた】
和銅3年(710)建立と伝えられ、鎌倉でいちばん古い神社といわれています。鎌倉幕府の記録文書「吾妻鏡」に、源頼朝、妻 政子が参拝ことが書かれています。川端康成は甘縄神明社の近くに住み、この辺りを小説「山の音」の舞台にしました。

7分

Spot.02

鎌倉文学館

由比ヶ浜駅周辺

学芸員のおススめ!!

【しらす】こんにちは。あっ展示室から海が見える!
鎌倉文学館 学芸員 山田雅子
こんにちは。鎌倉文学館の学芸員 山田です。
鎌倉文学館の建物は昭和11年に建てられた旧前田侯爵家の別荘を改築したものです。海に向って窓があるので、よく晴れた日は伊豆の大島までみることができます。各部屋の照明やステンドグラスも見どころの一つです。
【小町】そうなんですか。展示のおすすめはなんですか?
鎌倉文学館 学芸員 山田雅子
常設展示室1の「鎌倉文士」のコーナーです。鎌倉にゆかりのある作家の中でも、特にユニークな活動をしたのが鎌倉文士たち。久米正雄、大佛次郎、川端康成は戦争中に貸本屋鎌倉文庫を開いたり、カーニバルを開催したり鎌倉で様々な活動をしました。パネルにそのころの写真があります。
【しらす】あっ本当だ!美人コンテストの審査員席に川端康成の名前がある!

【小町】文学者がこんな活動もしていたなんて意外でした。鎌倉を書いた作品でオススメはありますか?
鎌倉文学館 学芸員 山田雅子
北鎌倉の円覚寺を舞台にした夏目漱石の「門」や、長谷を舞台にした川端康成の「山の音」など。三島由紀夫の小説「春の雪」は鎌倉文学館の建物を別荘のモデルにしています。作品の中に別荘の主人が遠眼鏡で別荘から海を眺める場面がありますよ。
【小町】えっそうなんだ!こんど読んでみよう

【しらす】他になにか見どころはありますか?
鎌倉文学館 学芸員 山田雅子
春と秋の庭園のバラがおすすめです。ここでしか見られない鎌倉生れのバラもあります。バラの見ごろに合わせて、お庭でクラッシックやジャズのコンサートも開催します。青空の下でのコンサートは格別ですよ。
【しらす】
わぁ聴いて見たい!!
12分

Spot.03

高徳院

「かまくらやみほとけなれど釈迦牟尼は美男におはす夏木立かな」与謝野晶子歌碑

長谷駅周辺

鎌倉時代の紀行文「東関紀行」に造立の様子が書かれています。また境内に与謝野晶子の、この歌の碑や俳人の星野立子の句碑「大佛の冬日は山に移りけり」などがあります。

大仏様の胎内拝観(拝観料20円)。夏目漱石の娘たちは鎌倉に滞在中に、胎内拝観をしたと報告し、漱石は「御父さまもまだはいつた事がない、御前方はいい事をした」(大正10年(1912)8月10日)と返事を書きました。

7分

Spot.04

長谷寺

「永き日のわれらが為の観世音」高浜虚子句碑

長谷駅周辺

長谷観音の名で知られるこの寺には高浜虚子の句碑をはじめ、作家の久米正雄の胸像、評論家の高山樗牛の記念碑などがあります。境内には四季折々の花が咲き、特に初夏の紫陽花と秋の紅葉がきれいです。また見晴台からは由比ガ浜が一望できます。

小泉八雲の随筆「日本瞥見記」に明治時代の長谷寺の様子が詳しく書かれています。まだ電灯のない堂内で、提灯の灯りで徐々にその姿を現す観音様に感激し「永遠の若さと無量のやさしさ」をたたえていると書きました。

5分