展覧会

展覧会

  • 特別展

    特別展「あふれる詩情と浪漫―鏑木清方と中澤弘光―」 

    会 期
    2024年10月26日(土)~12月1日(日)
    開館時間
    午前9時00分~午後5時00分 (最終入館は午後4時30分まで)
    ※20名以上の団体でのご来館を希望される場合は、事前にご連絡ください。
    休 館 日
    毎週月曜日(11月4日(月・振)は開館)、11月5日(火)
    観 覧 料
    一般 450円、小・中学生 220円
    関連事業
    ◆展示解説
     学芸員による展示解説を行います。
    日時:10月26日(土)、11月9日(土)
       11月23日(土・祝) 13:30~
     
    ◆日本画制作実演
     現代に活躍する日本画家による制作実演です。詳しくは、後日ホームページでお知らせします。
    日時:11月16日(土)、11月17日(日)
       13:30~15:30
     
    ◆美術講演会【要ご予約】
    特別展をよりお楽しみいただける美術講演会を開催します。詳しくは、後日ホームページでお知らせします。
    日時:11月12(火) 
       13:30~15:00

      
     

     明治時代の後期、新聞や雑誌、書籍が次々と刊行され出版界が活況を呈すと、それらに掲載する表紙絵や口絵、挿絵の需要も増え、多くの画家が仕事の一つとして絵を描きました。当時、挿絵画家として活躍していた鏑木清方は、浮世絵など日本の伝統絵画の研究を重ねつつ、西洋絵画にも触れ、日本画家として自分なりの表現を模索していました。
     清方と同じ頃に挿絵を描き、油彩画を描いた画家に中澤弘光(1874-1964)がいます。清方は、中澤の詩情豊かな画風を「理想的写実派」と高く評価し、舞妓や奈良の風景を題材に彼が描いた小品を所蔵するほどでした。さらに、彼が手がけた文芸雑誌『新小説』の表紙絵について、特に印象深いものとして、誰も追随することのできない独自な境地と評しました。
    ともに東京に生まれ、清方より四歳年長の中澤。二人は、同じ頃に挿絵を描き、一人は日本画家、一人は洋画家として多くの作品を残しました。二人の作品や挿絵、スケッチを並べると、日本の風景や女性の美への共鳴するような視点と感覚を、感じることができます。
      本特別展では、同じ時代を生きた二人の画家が、画材や技法も違う日本画と西洋画の枠を超え、ともに愛しみ描いた日本の情趣をご紹介します。

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  • 企画展

    企画展「日本画ができるまで ― 鏑木清方の制作風景 ― 」

    会 期
    2024年8月31日(土)~2024年10月22日(火)
    開館時間
    午前9時00分~午後5時00分(最終入館は午後4時30分まで)
    ※団体でのご来館を希望される場合は、事前にご連絡ください。
    休 館 日
    毎週月曜日(9月16日(月・祝)、9月23日(月・祝)、10月14日(月・祝)は開館)
    9月17日(火)、9月24日(火)、10月15日(火)
    観 覧 料
    一般 300円、小・中学生 150円、鎌倉市民(市内に住所を有する方)、鎌倉に通学する小学生~大学生 無料
          
    関連事業
    ◆展示解説
     学芸員による展示解説を行います。
     日時:8月31日(土)・9月14日(土)
        9月28日(土)・10月12日(土)
        13:30 ~
     

    ◆日本画ワークショップ (予約制)
     日本画材を使って、絵を描こう!初心者
     の方でもお楽しみいただけるワークショ
     ップです。
     期間:令和6年9月23日(月・祝)、
        10月19日(土)
        ⓵ 13:00~14:30 ⓶ 15:00~16:30

     

     古くから画材、技法とも独自の発展をとげてきた日本画。その日本画の楽しみ方の一つとして、岩絵具や箔、墨など、絵具の素材がもつ美しさを味わうことがあり、また、完成品の表現に至るまでにつくられたスケッチや小下図、大下図などの画稿を鑑賞することがあります。素材や画稿から画家が凝らした創意工夫を知ることは、作品の新たな魅力を私たちにおしえてくれます。
    本企画展では、鏑木清方作品の本画と下絵とを合わせてご紹介し、清方の創作過程を辿りつつ、素材の美を含めた日本画の魅力を味わっていただきます。

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  • 企画展

    企画展「夏の日のきらめき ― 清方一家の夏休み ― 」

    会 期
    2024年7月6日(土)~2024年8月25日(日)
    開館時間
    午前9時00分~午後5時00分(最終入館は午後4時30分まで)
    ※団体でのご来館を希望される場合は、事前にご連絡ください。
    休 館 日
    毎週月曜日(7月15日(月・祝)、8月12日(月・振)は開館)
    7月16日(火)、8月13日(火)
    観 覧 料
    一般 300円、小・中学生 無料、鎌倉市民(市内に住所を有する方)、鎌倉に通学する小学生~大学生 無料
          
    関連事業
    ◆展示解説
     学芸員による展示解説を行います。
     日時:7月13日(土) ・7月27日(土)
        8月10日(土)・8月24日(土)
        13:30 ~
     

    ◆夏休み親子鑑賞
     小・中学生と同伴者は観覧無料。
     期間:7月6日(土) ~8月25日(日)
     

    ◆親子で美術館に行ってみよう
     【要ご予約】
     4歳から小学3年生までのお子様と保護者
     の方でご参加いただけるワークショップ
     です。
     日時:7月24日(水) 9:30 ~11:30 
     

    ◆夏休み子ども参加プログラム
     【要ご予約】
     (日本画)7月25日(木)、26日(金)
     (石版画)8月 1日(木)、 2日(金)
      9:30~11:30

     

     8月生まれの鏑木清方は四季ではことに夏を好み、作品やスケッチに夏の風物を多く描きました。中でも、子どもたちが夏休みになると滞在した横浜・金沢の別荘での日々は特別で、作品の着想を得ることにもつながりました。金沢の情景に取材した作品に、長女と蓮田を散歩した早朝の風情を描いた《朝涼》や、家族や弟子らが山路の散策を楽しむ姿を描いた絵日記などがあり、これらの作品からは近しい人たちに向けた清方の温かな眼差しが感じられます。
    本企画展では、横浜・金沢での夏のひと時を楽しむ清方一家の様子を、作品や絵日記、スケッチでご紹介します。

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  • 特別展

    特別展「清方と二人の弟子―門井掬水 西田青坡―」 

    会 期
    2024年5月25日(土)~6月30日(日)
    開館時間
    午前9時00分~午後5時00分 (最終入館は午後4時30分まで)
    ※20名以上の団体でのご来館を希望される場合は、事前にご連絡ください。
    休 館 日
    毎週月曜日、6月4日(火)
    観 覧 料
    一般 450円、小・中学生 220円
    関連事業
    ◆展示解説
     学芸員による展示解説を行います。
    日時:5月25(土)、6月8日(土)
       6月22(土) 13:30~
     
    ◆美術講演会【要ご予約】
     「絵から見る明治・大正・昭和
      のおしゃれ」
    日本の近代の着物や生活文化について、
    様々な絵をとおしてお話しいただきます。
    講師:中川春香氏(弥生美術館学芸員)
    日時:6月4(火)13:30~15:00
    参加費:800円(観覧料含む)
     
    ◆日本画ワークショップ【要ご予約】
     日本画材を使って、絵を描こう!
    初心者の方でも、お楽しみいただける
    ワークショップです。
    詳しくは当館ホームページをご覧ください。
    日時:6月23(日) 
       13:30~14:30、15:00~16:30
     
     
      
     
     鏑木清方のもとには、画風や人柄に惹かれて多くの入門希望者が集まり、一時、弟子は五十余人にものぼりました。中でも、門井掬水と西田青坡は、生涯を通じ清方のもっとも近くで師風を学んだ日本画家です。門井掬水(1886~1976)は茨城県に生れ、小学生の時に、当時、駆け出しの挿絵画家の清方に習い事として入門し、一番弟子となりました。西田青坡は(1895~1980)は東京深川に生れ、伯父の西田伝助が清方の父・條野採菊と深い親交を結んだのが縁となり、12歳頃に入門、住み込みで指導を受けた時期もありました。主に女性像を描いた師と同じ様に、掬水と青坡も美人画を手がけますが、次第に独自の画風を切り開き、掬水は女性たちの労働する姿、青坡は市井の生活の細やかな描写に才を発揮し優品を残しました。
     本特別展では、清方作品のほかに掬水、青坡作品をご紹介し、二人の弟子への美の伝承を辿ります。

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  • 特別展

    特別展「清方えがく、華やぐ舞台~芝居絵を中心に~」 

    会 期
    2024年4月19日(金)~5月22日(水)
    開館時間
    午前9時00分~午後5時00分 (最終入館は午後4時30分まで)
    ※20名以上の団体でのご来館を希望される場合は、事前にご連絡ください。
    休 館 日
    毎週月曜日(4月29日(月・祝)、5月6日(月・振)は開館)
    観 覧 料
    一般 450円、小・中学生 220円
    関連事業
    ◆展示解説
     学芸員による展示解説を行います。
     日時:4月27(土)、5月11日(土) 
        13:30~

    ◆市民講座
     鏑木清方の芸術と日本画について当館
    スタッフによる講座を開催します。
     日時:4月23(火)~ 4月27日(土)
     

     

     大の芝居好きだった鏑木清方は、その画業をとおして歌舞伎や新派に取材した作品を多く残しました。華やかな衣裳や踊り、役者の表情など、一瞬の美しさをとらえた作品からは、舞台の見どころを熟知する芝居好きならではの視点がうかがえます。
    明治のはじめに芝居好きの両親のもとに生まれ、新富町や木挽町など劇場が軒を連ねる芝居町で幼少期を過ごした清方。後に挿絵画家となり、演芸雑誌へ挿絵やスケッチなどを寄せ、歌舞伎の合評に参加することもありました。歌舞伎座の近くに住んでいたころは、芝居の感激と興奮の熱が冷めないうちに家へ戻り、挿絵の版下絵を描いたといいます。清方にとり、芝居は最も楽しめる趣味であり、かつ魅力的な絵の題材でした。
    本特別展では、「道成寺」や「野崎村」など、清方が好んだ演目に取材した芝居絵を、演芸雑誌に寄せた挿絵などとともにご紹介します。

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  • 企画展

    企画展「子どもへのまなざし~清方が描いた子どもたち~」

    会 期
    2024年3月2日(土)~2024年4月16日(火)
    開館時間
    午前9時00分~午後5時00分(最終入館は午後4時30分まで)
    ※団体でのご来館を希望される場合は、事前にご連絡ください。
    休 館 日
    毎週月曜日
    観 覧 料
    一般 300円、小・中学生 150円、鎌倉市民(市内に住所を有する方)、鎌倉に通学する小学生~大学生 無料
          
    関連事業
    ◆展示解説
     学芸員による展示解説を行います。
     日時:3月9日(土) ・3月23日(土)
        4月13日(土)
        13:30 ~
     
    ◆春休み親子鑑賞
     小・中学生と同伴者は観覧無料。
     日時:3月26日(火) ~4月4日(木)
     
    ◆鎌倉文化ゾーン 小町通り・八幡宮エリアミュージアムめぐりスタンプラリー
     鎌倉・雪ノ下と扇ガ谷地区に点在する
     文化施設を巡ってミュージアムグッズを
     ゲット!
     台紙は各館や鎌倉駅観光案内所にありま
     す。景品はなくなり次第終了
     期間:令和6年3月31日(日)まで

       

     大正から昭和にかけ日本画壇で活躍した鏑木清方。その画業の始まりは挿絵でした。16歳で挿絵画家となり、25歳の時に実力派の挿絵画家が活躍する雑誌『文藝倶樂部』に初めて口絵を寄せ、人気挿絵画家の仲間入りを果たします。そして、大正のはじめまで様々な雑誌で口絵や挿絵を描きました。
     ほぼ時を同じくして、出版界では子どもたちに向けた雑誌が次々と創刊されるなど、児童文学が花開きます。教訓話や世界のお伽噺に日本画家の武内桂舟や梶田半古らが挿絵を描き、清方も表紙絵や口絵、挿絵をはじめ、付録の双六なども描きました。
     本企画展では、清方が描いた子どもに焦点を当て、子どものいる情景を描いた作品とともに子ども向け雑誌の口絵などを展示し、清方の挿絵画家としての新たな一面、子どもへのまなざしをご紹介します。

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  • 企画展

    企画展「早春の風情 ~清方のことばとともに~」                           

    会 期
    2024年1月13日(土)~2024年2月27日(火)
    開館時間
    午前9時00分~午後5時00分(最終入館は午後4時30分まで)
    ※団体でのご来館を希望される場合は、事前にご連絡ください。
    休 館 日
    毎週月曜日(2月12日(月・振)は開館)、2月13日(火)
    観 覧 料
    一般 300円、小・中学生 150円、鎌倉市民(市内に住所を有する方)、鎌倉に通学する小学生~大学生 無料
          
    関連事業
    ◆展示解説
     学芸員による展示解説を行います。
     日時:1月13日(土) ・1月27日(土)
        2月10日(土)・2月24日(土)
        13:30 ~
     

    ◆日本画鑑賞初心者向け展示解説
     日時:2月12日(月・祝)
        2月23日(金・祝)
        13:30 ~
     

    ◆鏑木清方と山口蓬春
     吉田五十八建築にみる日本画家の画室
     建築家・吉田五十八(1894-1974)が設
     計した清方と蓬春の記念美術館が連携
     企画を開催します。
     詳しくは当館ホームページにてご確認く
     ださい。
     期間:令和6年1月4日(木)
          ~2月27日(火)
         
    ◆鎌倉文化ゾーン 小町通り・八幡宮エリアミュージアムめぐりスタンプラリー
     鎌倉・雪ノ下と扇ガ谷地区に点在する
     文化施設を巡ってミュージアムグッズを
     ゲット!
     台紙は各館や鎌倉駅観光案内所にありま
     す。景品はなくなり次第終了
     期間:令和6年3月31日(日)まで

     四季折々の情趣を作品に描いた鏑木清方は、一月から二月にかけての寒さが厳しい頃にも、早咲きの菜の花や紫陽花の小さな芽などに春の兆しを見つけ、その趣を楽しみました。
     明治から昭和にかけ急速に近代化が進み、人々の暮らしや町並みは大きく変わりました。清方は、時代とともに失われつつある季節の風物や風景を、絵筆だけでなく随筆でもかき残しました。清方にとり文章をつづることは、もう一つの大切な表現手段でした。
     本企画展では、春の訪れを告げる早春の風情を描いた作品を、名文家としても知られる清方のことばとともにご紹介します。

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  • 企画展

    企画展「春を待つ―清方が描いた新春―」

    会 期
    2023年12月2日(土)~2024年1月8日
    (月・祝)
    開館時間
    午前9時00分~午後5時00分(最終入館は午後4時30分まで)
    ※団体でのご来館を希望される場合は、事前にご連絡ください。
    休 館 日
    毎週月曜日(1月8日(月・祝)は開館)、12月29日(金)~1/3(水)
    観 覧 料
    一般 300円、小・中学生 150円、鎌倉市民(市内に住所を有する方)、鎌倉に通学する小学生~大学生 無料
          
    関連事業
    ◆展示解説
     学芸員による展示解説を行います。
     日時:12月9日(土) ・12月23日(土)
        1月13日(土)・1月27日(土)
        13:30 ~
     

    ◆日本画ワークショップ(要ご予約)
     日本画材を使って、絵を描こう!
     初心者の方でもお楽しみいただけるワー
     クショップです。
      詳しくは当館ホームページにてご確認く
     ださい。
     日時:令和5年12月17日(日)
        ⓵ 13:30~14:30
        ⓶ 15:00~16:30

       
    ◆新春福引き
     ご来館の方を対象に、ミュージアムショ
     ップが当たる福引を実施します!
     日時:1月4日(木)~1月8日(月・祝)
       

    ◆ミュージアムグッズ新春初売り
     当館発行の叢書図録と一筆箋を特別価格
     で販売します。
     期間:1月4日(木)~1月8日(月・祝)

     大正から昭和にかけ近代化が進んだ東京では、伝統的な季節の風習は徐々に忘れられつつありました。それでも昭和の初めころまでは、正月に晴れ着姿で髪を島田に結った女性や新春の寿ぎを唄い踊る萬歳の姿がみられたといいます。
     江戸から続く風習や季節の行事を大切にしていた清方は、新年を迎えると氏神や七福神へ詣でたり、弟子たちと新年会を開いて宝珠の寄せ描きをするなど新春の吉例を楽しんでいました。そして、松飾りを外し、七草粥を食べて正月気分も落ち着く頃には、日常に戻ることに寂しさを覚えつつも春が来るのを心待ちにしていました。
     本展覧会では清方が新春の風情に取材した作品や口絵、雑誌の正月号の附録となった双六などを紹介します。あわせて、清方作品を名匠・永井周山が意匠化した押絵羽子板「明治風俗十二ヶ月」も展示します。

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  • 特別展

    特別展「 清方と弟子たち ―師弟で目指した芸術―」

    会 期
    2023年10月21日(土)~11月26日(日)
    開館時間
    午前9時00分~午後5時00分 (最終入館は午後4時30分まで)
    ※20名以上の団体でのご来館を希望される場合は、事前にご連絡ください。
    休 館 日
    毎週月曜日、11月14日(火)
    観 覧 料
    一般 450円、小・中学生 220円
    関連事業
    ◆展示解説
     学芸員による展示解説を行います。
     日時:毎週土曜日 13:30~

    ◆日本画ワークショップ (予約制)
     日本画材を使って、絵を描こう!初心者
     の方でもお楽しみいただけるワークショ
     ップです。
     期間:令和5年10月29日(日)
     ⓵ 13:00~14:30 ⓶ 15:00~16:30
    ◆美術講演会
     「清方からうけつぐ美人画の細緻流麗 山
      川秀峰の生涯と画業」 
      日時:11月14日(火) 13:30~15:00
      講師:𠮷井大門 氏
        (横浜市歴史博物館 学芸員)
     

     浮世絵の系譜をひく鏑木清方の門弟には、昭和の女性の佇まいを好んで描いた伊東深水や、自身が暮らした阪神の女性美を表現した寺島紫明ら、現代でも広く知られている多彩な才能の画家たちがいます。近年は柿内青葉や西田青坡の画業が新たに紐解かれ、清方の一門が再注目されています。
     清方は挿絵画家として活動し始めた頃から後進を育て、やがて画塾をつくりました。そして大正4年(1915)からは弟子たちの作品発表の場として「郷土会展覧会」を開催しました。画塾の自由闊達な雰囲気のなか、各々の芸術的個性と画才を伸ばした門弟たちは、やがて浮世絵画派を意識し、社会風俗に広く取材した制作活動や、人物画研究などにも取り組み、昭和の画壇で幅広く活動しました。
     本特別展では、それぞれに師風を受け継いだ弟子たちの作品を、清方の作品と共に紹介します。

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  • 特別展

    特別展 清方×文学 ―紅葉への憧憬、鏡花との友情―

    会 期
    2023年9月14日(木)~10月18日(水)
    開館時間
    午前9時00分~午後5時00分 (最終入館は午後4時30分まで)
    ※20名以上の団体でのご来館を希望される場合は、事前にご連絡ください。
    休 館 日
    毎週月曜日[9月18日、10月9日(月・祝は開館)]、10月10日(火)
    観 覧 料
    一般 450円、小・中学生 220円
    関連事業
    ◆展示解説
     学芸員による展示解説を行います。
     日時:毎週土曜日 13:30~

    ◆日本画ワークショップ (予約制)
     日本画材を使って、絵を描こう!初心者
     の方でもお楽しみいただけるワークショ
     ップです。
     期間:令和5年9月24日(日)
     ⓵ 13:00~14:30 ⓶ 15:00~16:30

    ◆日本画製作実演
     現代に活躍する日本画家による制作実演
     です。
     日時:10月14日(土)、15日(日) 
     13:30~15:30

     清方芸術の魅力の一つに、文学作品をもとに情緒豊かに描かれた物語絵があります。
     清方は挿絵画家として歩み始めた頃に、尾崎紅葉とその高弟・泉鏡花に出会います。人気と実力を兼ね備えた彼らの小説に絵を描くことにより、清方の知名度も高まっていきました。さらに、尾崎紅葉らにより結成され、明治20~30年代の文壇で主流をしめた硯友社の同人たちの小説へも数々の口絵や挿絵を寄せました。若きこの頃に培った文学的教養は、清方の創作活動の礎となり、晩年まで文学に取材した作品を多く生みました。
     泉鏡花生誕150年、尾崎紅葉没後120年にあたる今年の特別展では、清方と硯友社などの文学者との関わりについて、日本画や挿絵をはじめ、交流を示す多彩な資料を交えて紹介します。

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