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明治38年(1905)
紙本墨画・額
78.8×139.0 cm
日本橋・常盤木倶楽部で開催された烏合会第12回展への出品作の下絵です。裏面に「馬琴稿」と記されています。江戸の戯作者・曲亭馬琴が失明した後に、息子の嫁・路に一字一句文字を教え、口述筆記により『南総里見八犬伝』を書き継いでいる場面です。行灯を中央に配する大胆な構図で、左に馬琴、右に路を描いています。下絵では行灯の下の部分を修正している様子が伺えます。清方は第1回文部省美術展覧会にも同様の構図による作品を出品し、落選しています。