収蔵品データベース

榎本千花俊作《羽根の禿》えのもとちかとしさく はねのかむろ

絹本着色・屛風(二曲一隻)

178.5 × 90.0 cm

清方門下の日本画家・榎本千花俊(1898~1973)が、自身のかかりつけ医からの依頼により、その医師の長女をモデルに歌舞伎舞踊「羽根の禿」を描いた屏風作品です。「羽根の禿」は初世瀬川如皐 (じょこう) が作詞、初世杵屋正次郎が作曲し、天明5年(1785)に初演されました。初春の江戸・吉原の門口で羽根つきに興じる禿の姿を描く舞踊です。
画面上部に銀の切箔と砂子を撒(ま)き、禿の着物の衿にも金の砂子を散らすなど、装飾的表現に趣向を凝らした作品です。