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明治39年(1906)
紙本着色・台紙
37.8 × 26.8 cm
喜多川歌麿(?~1806)の美人大首絵「當世踊子揃」から、烏帽子姿の「三番叟」を模写したものです。清方は明治後期から浮世絵の研究を重ね、その成果を自身の制作に結実させていきました。こちらの模写は色紙に描いたものですが、浮世絵作品を薄美濃紙に透き写ししたものや、写生帳に描き写したものが数多く残っています。
清方は「歌麿には〔勝川〕春章の如き気品はなく、〔鳥居〕清長の持つやうな強い筆の力もない。併し女と云ふものをしつかりつかんだ点に於ては、春章も清長も歌麿の持つてゐたところのものを持たなかつた。」(『新浮世繪講義』)と述べており、その美人絵を高く評価しています。