収蔵品データベース

春雨の寮(淸方美人畫譜)はるさめのりょう きよかたびじんがふ

大正3年(1914)

木版刷

19.7×11.6cm

『淸方美人畫譜』のうち

『淸方美人畫譜』は鑑賞用として、また、絵画学習の手本として製作され、日本美術学院より刊行されました。
ここでいう寮とは、遊女たちの別宅を指し、この「春雨の寮」では遊女に文を届ける禿の姿を描きました。清方は、「艶なうちに、何処か静な寂のあるのは勝川春章あたりの浮世絵そのまゝの趣のある処」(「淸方美人畫譜解説」)として、こうした寮を作品にもしばしば描いています。