収蔵品データベース

金沢瀬戸の夕潮かなざわせとのゆうしお

昭和35年(1960)

紙本墨画・裏打ち

61.0×69.7 ㎝

横浜髙島屋美術部主催「浜奈寿会」第一回展出品作の下絵。
江戸時代、金沢は江戸の人々の行楽地として親しまれていました。旅亭・東屋は、江戸にも伝わる名店で、文化人も贔屓にしたといいます。
清方は東屋に逗留した際、江戸後期の蒔絵師・原羊遊斎や浮世絵師・窪俊満の作品、江戸後期の儒者・亀田鵬斎や大窪詩佛、絵師の酒井抱一や谷文晁の手蹟を目にしていました。
江戸時代の金沢に思いを馳せ、本作品に、瀬戸橋にかかる舟の中央に酒井抱一、その隣に亀田鵬斎の姿を想像により描きました。