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明治38年(1905)
石版口絵
22.0×27.3cm
泉鏡花著「胡蝶の曲」『新小説』第10年第10巻
泉鏡花の「胡蝶之曲」は鏡花が一時期暮らしていた逗子周辺を舞台にした小説です。
相州三浦郡田越村にある本昌寺(ほんしょうじ)で一心に念仏を唱える盲目の娘お辻。寺の住職日敬は妙薬をやろう、とお辻に言い寄ります。その時、近くの延明寺に滞在する女太夫の青柳綾糸、戦争で片目を失った菊地俊一がそれぞれ本昌寺へとやってきます。
清方は、日敬を懲らしめる俊一とその虫かごから飛び立った蝶の美しい舞に見とれる綾糸、膝をついて手を合わせるお辻、というドラマチックな場面を描きました。