収蔵品データベース

氷店こおりだな

昭和37年(1962)

紙本墨画・裏打ち

27.3×32.9 ㎝

昭和18年(1943)の珊々会第7回展に出品した連作《築地川》が、『画集 東京と大阪』のうちの「東京 築地川」として、昭和37年(1952)に刊行されました。その際、清方は元の作品にはなかった二つの図版「氷店」「船住居」を新たに追加します。
「氷店」は夏になると川沿いに作られる臨時のかき氷屋で、清方は、築地橋の南、新富座から帰る客が立ち寄った氷屋を描きました。下絵では縁台に座る客の姿が描かれていますが、完成品に客の姿はなく、店の女性の姿がやや中央に寄せて描かれています。