収蔵品データベース

『鏡花全集』(表紙)きょうかぜんしゅう ひょうし

昭和15~17年(1940~42)

表紙装丁

19.2×12.7cm

泉鏡花著『鏡花全集』(岩波書店) 表紙

泉鏡花没後に刊行された全集の表紙装丁です。当初清方は、「泉さんの本の装丁は、小村さんのものが、今まで出来た数にしても、意気のピツタリしたところでも、一番ぬきさしならぬものになつてゐる」と、小村雪岱(1887-1940)が装丁を担当すべきと辞退しましたが、雪岱も清方が手がけるべきと譲らず、最終的に清方が手がけることになりました。中央に配した源氏香の文様は鏡花の紋で、師・尾崎紅葉にちなんだ「紅葉賀」の紋です。