収蔵品データベース

舞の袖まいのそで

明治36年(1903)

石版口絵

22.8×28.6cm

泉鏡花著「舞の袖」『新小説』第8年第4巻 口絵

逗子月ヶ岡で数夫の帰りを待ちながら、数夫の両親と静かに暮らしていたお静。人前での舞を強要されそうになり、蓑に身を隠すようにして近くの家に逃げ込む場面です。
明治35年以降『新小説』の口絵の仕事で「石版の滋味」を感受するようになった清方は、この「舞の袖」の口絵について「木版では出しにくいその場の雰囲気を漂はせることが出来た」と述べています。