収蔵品データベース

婦系圖 後編おんなけいず こうへん

明治41年(1908)

木版口絵

16.8×12.4cm

泉鏡花著『婦系圖』後編 口絵

「婦系図」は明治40年(1907)に「やまと新聞」に連載され、翌年に書籍化されました。早瀬主税(ちから)と芸者お蔦(つた)の悲恋を中心に、虚栄や体面に生きる一族の繁栄のために犠牲となった女性たちの悲哀を描いた小説です。明治41年(1908)に新派により芝居に脚色され、主税とお蔦の悲恋が人気を呼び当たり狂言となりました。
書籍の後編の口絵の本作は、見舞客の来訪の知らせをうけて、伏していたお蔦が身体を起す場面が描かれています。