収蔵品データベース

三枚續さんまいつづき

明治35年(1902)

木版口絵

27.6×21cm

泉鏡花著『三枚續』 口絵

清方と深い親交を結んだ小説家・泉鏡花(1873~1939)。二人は小説家と挿絵画家として、「鏡花著 清方ゑがく」と称された名作を世に送り出しました。その原点となったのが、『三枚続』です。清方は23歳を迎える明治34年(1901)の春に、出版社の春陽堂を介して『三枚続』の装幀を依頼され、同年8月に憧れだった鏡花との対面を果たしました。口絵には、絵草紙屋の柳屋を営むお夏が、宵鳴きする軍鶏(しゃも)の蔵人(くらんど)に、鳴かないようたしなめる場面が描かれています。