収蔵品データベース

新富町しんとみちょう

昭和5年(1930)

紙本墨画・軸

184.5×79.5 cm

代表作《築地明石町》の関連作の下絵。
明治の新富町を追懐したもので、背景に描かれた新富座は九代目市川團十郎をはじめ名優が出演し、新富座時代と呼ばれる一時代を築いたことで知られています。劇場を中心に町が発展して芸者屋も並び、新富芸者は芝居に因み、櫓下芸者とも呼ばれていました。潰し島田に髪を結った芸者の背後には花売りが描かれていますが、本画制作では取り除かれました。