収蔵品データベース

樋口家の墓 スケッチひぐちけのはか すけっち

明治35年(1902)

紙・鉛筆

36.0 × 14.1 cm

烏合会第5回展出品作《一葉女史の墓》のためのスケッチ。
築地本願寺にあった樋口一葉の墓を訪れた清方は、スケッチ左上に「墓標の高さ、わが丈にして乳のあたりまで」と書き留めています。構図や画角が本画とほぼ同じことから、お墓参りをした清方はそこに「たけくらべ」の主人公・美登利の姿がありありと脳裏に浮かんでいたのでしょう。本画では、墓石に刻まれた「先祖代々之墓 樋口氏」の文字は、墓石に凭れかかる美登里の着物の袖と香煙により隠されています。