収蔵品データベース

奈良でのスケッチ(1)ならでのすけっち(1)

昭和5年(1930)

紙・鉛筆淡彩

14.3 × 45.0 cm

清方の随筆『續こしかたの記』には昭和5年(1930)の東海・畿内の旅についてつづられています。その中に、「奈良では民家の雅致に富む建築と、所々路傍に見かける丹塗のちひさな祠がいかにも珍しくまた好もしいものに思へたので、折しもそのあたりに咲く椿と一緒に写しとどめた」とあるのがこのスケッチです。椿の近く、左端には「三月九日 唐招提寺 開山堂にて」と記してあります。