収蔵品データベース

たけくらべたけくらべ

昭和44年(1969)

紙本着色・台紙

28.1×20.1cm

『現代名作集』 口絵原画

明治29年(1896)春、樋口一葉(1872~1896)の小説「たけくらべ」が雑誌『文芸倶楽部』に一括掲載されました。この時に初めて「たけくらべ」に触れた17歳の清方は、深い感銘を受け、肉筆回覧誌に主人公・美登利が潜戸を開けて雨の中をとぼとぼと帰っていく信如を見送る図を描きました。本作は、清方の最晩年に描いた口絵で、ながい星霜を経て再び同じ場面を取り上げています。